About

〈往復朗読〉とは、青柳菜摘と佐藤朋子による、物語やテキストの断片をその日ごとに選んで、読み語るプロジェクトです。2020年の新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの事態をきっかけに、緊急事態宣言が発出された直後である同年4月20日より始まりました。互いに自分がいる場所から、その日限りの出来事として、Twitter(現:X) / Periscopeを通して映像でのライブ配信を行ってきました。

この実践は、コロナ禍から時間が経過した今でも、日々の営みとして不定期に続けられています。言葉の特性の一つである「ことば遊び Word Play」に原点回帰する試みは、共に離れた地点から「交える(交換、交通、交歓、交遊)」ことの意味を再考する実践であり、応答する〈声〉をタイムラインに留めていくことによって、継起の記録を更新し、芸術と生の関係性を問い直します。

“A Circle of Reading” is an online performance art project by two Japanese artists, Natsumi Aoyagi and Tomoko Sato, in which they select and narrate fragments of stories and texts each day. The project began on April 20, 2020, shortly after the declaration of a state of emergency due to the COVID-19 pandemic. From their respective locations, they have been live-streaming these daily, one-time-only events through social media platforms such as Twitter (now X) or Periscope.

From the pandemic through to the present day, they have continued to stream these readings on an intermittent basis as a sort of life practice. The attempt to revisit the origins of a key characteristic of language—wordplay—serves as a practice to reconsider the meaning of “interchange” (as intersection, interrelation, interaction, interplay, etc.) across separate locations. By documenting and preserving the voices that respond to this ongoing process in the form of a timeline, the project reexamines the relationship between art and life.


2020.7

  • #073
    桂九雀「元犬」


2020.6

  • #072
    吉野晴朗『ふるさとの富士250山をゆく』、武田百合子『富士日記 不二小大居百花庵日記(上)』


  • #071
    岩波書店編集部ほか「馬」「高山の花」、J・C・マクローリン(八杉龍一訳)「動物進化の物語」


  • #068
    佐藤朋子『しろきつね、隠された歌』


  • #067
    青柳菜摘「仮語」


  • #065
    フランツ・カフカ(池内紀編訳)「流刑地にて」


  • #064
    メアリ・シェリー(森下弓子訳)『フランケンシュタイン』


  • #063
    中谷宇吉郎「実験室の記憶」


  • #061
    アーネスト・ヘミングウェイ(上田麻由子訳)「ある新聞読者の手紙」


  • #060
    武満徹『サイレント・ガーデン 滞院報告・キャロティンの祭典』


  • #059
    正岡子規「煩悶」


  • #058
    金井美恵子「アンデルセンの歯痛」


  • #056
    川村邦光『巫女の民俗学<女の力>の近代』


  • #051
    アンナ・カヴァン(安野玲訳)「氷の嵐」


  • #050
    安部公房『砂の女』


  • #046
    瀬川拓郎「アイヌは黄金の民だったか」


  • #043
    丘灯至夫『日本歌謡史』


2020.5

  • #042
    ステファヌ・マラルメ『マラルメ先生のマザー・グース』


  • #038
    中井正一『美学入門』


  • #032
    シモーヌ・ヴェイユ(田辺保訳)『工場日記』


  • #031
    原民喜「夏の日のちぎれ雲」


  • #030
    森鴎外「高瀬舟」


  • #027
    カレル・チャペック(深町眞理子訳)『PUR』


  • #020
    ジャンニ・ロダーリ「鐘の戦争」


  • #014
    萩原朔太郎「猫町 散文詩風な小説」


  • #013
    吉田健一「飲むこと」