About

〈往復朗読〉とは、青柳菜摘と佐藤朋子による、物語やテキストの断片をその日ごとに選んで、読み語るプロジェクトです。2020年の新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの事態をきっかけに、緊急事態宣言が発出された直後である同年4月20日より始まりました。互いに自分がいる場所から、その日限りの出来事として、Twitter(現:X) / Periscopeを通して映像でのライブ配信を行ってきました。

この実践は、コロナ禍から時間が経過した今でも、日々の営みとして不定期に続けられています。言葉の特性の一つである「ことば遊び Word Play」に原点回帰する試みは、共に離れた地点から「交える(交換、交通、交歓、交遊)」ことの意味を再考する実践であり、応答する〈声〉をタイムラインに留めていくことによって、継起の記録を更新し、芸術と生の関係性を問い直します。

“A Circle of Reading” is an online performance art project by two Japanese artists, Natsumi Aoyagi and Tomoko Sato, in which they select and narrate fragments of stories and texts each day. The project began on April 20, 2020, shortly after the declaration of a state of emergency due to the COVID-19 pandemic. From their respective locations, they have been live-streaming these daily, one-time-only events through social media platforms such as Twitter (now X) or Periscope.

From the pandemic through to the present day, they have continued to stream these readings on an intermittent basis as a sort of life practice. The attempt to revisit the origins of a key characteristic of language—wordplay—serves as a practice to reconsider the meaning of “interchange” (as intersection, interrelation, interaction, interplay, etc.) across separate locations. By documenting and preserving the voices that respond to this ongoing process in the form of a timeline, the project reexamines the relationship between art and life.


2020.11

  • #221
    星野道夫「旅をする木」


  • #219
    高群逸枝『娘巡礼記』


  • #218
    中沢新一「シンデレラに抗するシンデレラ」


  • #217
    マルッティ・ハーヴィオ (坂井玲子訳)『カレワラタリナ』


  • #216
    山室静「エデンの園のアダムとエバ」


  • #215
    穂村弘「デニーズ・ラブ」


  • #213
    大江健三郎「奇妙な仕事」


  • #212
    柄谷行人「人間的なもの」


  • #211
    ハンナ・アーレント(森一郎訳)『活動的生』


  • #210
    夏目漱石『私の個人主義』講談社(1978)


  • #209
    古井由吉「こころ(夏目漱石)解説」


  • #208
    川上未映子『わたくし率イン歯ー、または世界』


  • #204
    ロラン・バルト(沢崎浩平訳)『テクストの快楽』


  • #202
    ジャン=リュック・ナンシー(西宮かおり訳)『思考の取引 書物と書店と』


  • #201
    円城塔『文字渦』


  • #200
    ジョン・ケージ(柿沼敏江訳)二ページ、音楽とダンスについての一二二の言葉


  • #198
    白川静『常用字解』


  • #197
    ギュスターヴ・フローベール(小倉考誠訳)『紋切型辞典』


  • #196
    竹内浩三「人生」


2020.10

  • #195
    磯崎新「都市破壊業KK設立趣意書および事業内容書」


  • #191
    エドゥアルド・ガレアーノ(久野量一訳)『日々の子どもたち あるいは366篇の世界史』


  • #190
    ジャン・コクトー(東郷青児訳)『怖るべき子供たち』


  • #187
    飴屋法水『彼の娘』


  • #186
    柳美里「静物画2018 男子版」


  • #185
    多和田葉子『献灯使』


  • #184
    ヴィクトール・E・フランクル(池田香代子訳)『夜と霧』


  • #183
    石牟礼道子「潮を吸う岬」


  • #181
    宮内悠介「原爆の局」


  • #180
    飯岡幸子『豆膝記』私家版(2018)


  • #179
    いしいしんじ『ぶらんこ乗り』新潮社