About

〈往復朗読〉とは、青柳菜摘と佐藤朋子による、物語やテキストの断片をその日ごとに選んで、読み語るプロジェクトです。2020年の新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの事態をきっかけに、緊急事態宣言が発出された直後である同年4月20日より始まりました。互いに自分がいる場所から、その日限りの出来事として、Twitter(現:X) / Periscopeを通して映像でのライブ配信を行ってきました。

この実践は、コロナ禍から時間が経過した今でも、日々の営みとして不定期に続けられています。言葉の特性の一つである「ことば遊び Word Play」に原点回帰する試みは、共に離れた地点から「交える(交換、交通、交歓、交遊)」ことの意味を再考する実践であり、応答する〈声〉をタイムラインに留めていくことによって、継起の記録を更新し、芸術と生の関係性を問い直します。

“A Circle of Reading” is an online performance art project by two Japanese artists, Natsumi Aoyagi and Tomoko Sato, in which they select and narrate fragments of stories and texts each day. The project began on April 20, 2020, shortly after the declaration of a state of emergency due to the COVID-19 pandemic. From their respective locations, they have been live-streaming these daily, one-time-only events through social media platforms such as Twitter (now X) or Periscope.

From the pandemic through to the present day, they have continued to stream these readings on an intermittent basis as a sort of life practice. The attempt to revisit the origins of a key characteristic of language—wordplay—serves as a practice to reconsider the meaning of “interchange” (as intersection, interrelation, interaction, interplay, etc.) across separate locations. By documenting and preserving the voices that respond to this ongoing process in the form of a timeline, the project reexamines the relationship between art and life.


2020.10

  • #177
    矢川澄子「神さまと兎の住む小さな島国の物語」


  • #175
    村上春樹『騎士団長殺し 第1部 顕れるイデア編(上)』


  • #174
    港千尋「光の触覚」


  • #173
    ロザリンド・E・クラウス(谷川渥・小西信之訳)『視覚的無意識』


  • #171
    ミシェル・フーコー(豊崎光一・清水正訳)『これはパイプではない』哲学書房(1986)


  • #170
    柿木伸之「言語とは名である」


  • #169
    井筒俊彦「禅における言語的意味の問題」


  • #167
    J・D・サリンジャー(村上春樹訳)『フラニーとズーイ』


2020.9

  • #162
    島尾ミホ『海辺の生と死』


  • #161
    柳田国男「あくとたろう」


  • #159
    福永信『実在の娘達』


  • #158
    岡田利規「わたしの場所の複数」


  • #156
    金関寿夫「暦」


  • #155
    マルティン・ハイデッガー(高坂正顕・辻村公一訳)「家の友」


  • #153
    青柳菜摘『アトミック蒸留所の山羊』


  • #152
    フィリップ・K・ディック(浅倉久志訳)『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』


  • #151
    レイ・ブラッドベリ(伊藤典夫訳)「もしもわたしが、恐竜は死んではいない、と言ったとしたら」


  • #150
    澁澤龍彥「大山猫」


  • #148
    コンラート・ローレンツ(日高敏隆訳)「ソロモンの指環」


  • #147
    ダニエル・デフォー(武田将明訳)「さすらい三人衆(ペストの来襲)」


  • #146
    アルベール・カミュ(宮崎嶺雄訳)『ペスト』


  • #145
    A・アルトー(鈴木創士訳)「演劇とペスト」


  • #144
    土方巽『病める舞姫』


  • #143
    管啓次郎『時制論 Agend’ Ars4』


  • #142
    リービ英雄『星条旗の聞こえない部屋』


  • #139
    伊藤比呂美「私はなぜパンパスグラスを殺したか」


  • #137
    J・H・ファーブル(日高敏隆・林瑞枝訳)「植物の眠り」


  • #135
    島田雅彦「FAX連載小説 アルマジロの秘密」


2020.8

  • #131
    ジャン=リュック・ゴダール(仲川譲訳)「シナリオ ウィークエンド」


  • #130
    東野芳明「実体喪失の旅ーーアメリカ横断1/4」